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更新日 2021-10-06 | 作成日 2021-10-06

そうみやクリニック 

内分泌内科・代謝内科・糖尿病内科・内科 

Sohmiya Clinic, Endocrinology, Metabolism and Diabetes

内分泌代謝疾患とは

内分泌代謝疾患には、糖尿病、高脂血症、肥満症、高血圧症、甲状腺疾患、副甲状腺疾患、副腎疾患、下垂体疾患、骨粗鬆症、性腺疾患など、大変多くの全身性疾患が含まれます。生活習慣病に含まれる疾患のほとんどが内分泌代謝疾患です。当クリニックでは、これらの疾患を中心に専門的検査・治療・指導を行います。

糖尿病

 
 糖尿病は、膵臓から出てくるインスリンというホルモンが十分働かないために、血液の中の糖分が効果的に利用されない病気です。自覚症状では、のどが渇く、尿量が増える、夜中によくトイレに行く、疲れやすい、体重がへる、手足がしびれる、視力が落ちる、体がむくむなどの症状を伴うことがあります。しかし、自覚症状がない場合も多く、健康診断やほかの病気で受診したときに偶然発見されたり、多くの合併症が現れて初めて診断されることも少なくありません。診断のためには血液中のブドウ糖濃度(血糖)を測る必要があります。また、場合によっては、ジュースを飲んで血糖がどの位上がるかを調べる検査をすることもあります。
 治療は食事療法を基本として、運動療法や薬物療法を併用することにより行います。あくまでも食事療法と運動療法を中心とした生活習慣の改善が重要で、長期間治療を継続することが大切です。専門医や栄養士による食事指導を定期的に受けて、食生活の問題点を常に認識し、改善する必要があります。
 インスリン注射が必要な場合、当クリニックでは外来でのインスリン自己注射導入を行っています。
 

脂質異常症

 
 従来、高脂血症と呼ばれていたものです。動脈硬化による脳梗塞、心筋梗塞といった疾患の原因となるもので、食事療法、運動療法、薬物療法による正常化が必要です。
 

甲状腺疾患

 
 甲状腺は喉の前方にある甲状腺ホルモンを作る器官です。甲状腺ホルモンは主に体の代謝を調節しているため、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になると汗をかきやすくなったり、暑がりになったり、動悸、息切れがしたり、食欲亢進、体重減少などが起こります。一方、甲状腺ホルモンの分泌が低下すると、 寒がりになったり、体重が増えたり、食欲低下やむくみなどの症状が起こります。しかし、だるいとか疲れやすいといった症状のみのこともあり、甲状腺疾患が疑われる場合には、血液検査で甲状腺ホルモンを測定する必要があります。
 甲状腺疾患は、自覚症状がなく、健診などで甲状腺が大きいことを指摘されることの多い疾患です。そのような場合には甲状腺機能の評価が必要で、血液検査や超音波検査が必要となります。
 

下垂体疾患

 
 下垂体は脳の下方にあり、成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、性腺刺激ホルモン、抗利尿ホルモンなど多くのホルモンが分泌され、いわばホルモン分泌の中枢部です。下垂体の働きに異常がおこると全身に様々な変化が起こります。
 成長ホルモンの分泌が悪くなると、子供では身長の伸びが悪くなりますが、大人では、疲れやすくなったり、体脂肪が増えたり、高脂血症や動脈硬化が進んだり、骨粗鬆症が進行するほか、たくさんの変化が起こります。一方、成長ホルモンの分泌が過剰になると手や足先が大きくなったり、顔貌が変化したり、糖尿病になったりしますが、ゆっくり進行するために、本人、家族とも気づかないこともあります。
 ホルモン分泌の異常により、のどが渇いたり、尿が多量にでたり、乳汁分泌が起こることもあります。また、食欲低下や疲れやすいといった症状のみのことも多いので、不定愁訴を示すほかの疾患との区別がむずかしく、内分泌疾患を疑って検査しないと、長期間気づかれずに過ごすこともあります。これらの疾患はいずれも早く発見して治療することが大切です。
 

副腎疾患

 
 副腎は左右の腎臓の上にありホルモンを分泌する臓器です。副腎には皮質と髄質があります。
 副腎皮質からは副腎皮質ホルモンが分泌されますが、過剰に分泌されると高血圧や糖尿病、肥満を来します。逆に、分泌が低下すると低血糖や低血圧を来たし、命に関わることもあります。
 副腎髄質からは副腎髄質ホルモン(カテコールアミン)が分泌されますが、過剰に分泌されると高血圧や高血糖などを来します。
 血液や尿検査でホルモンの過剰分泌や分泌低下がないかを調べるとともに、超音波検査やCT検査、MRI検査で副腎に異常がないかを調べます。
 

性腺疾患

 
 内分泌代謝科で扱う性腺疾患には、下垂体性・視床下部性無月経、性早熟症、染色体異常などがあります。下垂体性・視床下部性無月経は比較的多く、血液検査、ホルモン刺激検査、MRI検査をおこない、どこに原因があるかを明らかにして治療を行います。 
 

 
 

内分泌疾患の検査

 
 主に、血液中と尿中のホルモンを測定します。さらに、必要に応じて、ホルモン分泌を刺激したり、逆に抑制したりして、健康な人と同じ反応を示すかどうかを調べる負荷試験を行います。負荷試験の多くは、薬剤の注射後30分ごとに2ないし3時間採血してその間のホルモンの動きを調べます。
 画像検査では、超音波検査や必要に応じてCT検査、MRI検査を行います。